幕末の大島を与兵衛という人物を中心に商人の姿を描いた本。歴史は史実を元に物語を推理する事で、史実を詳しく調べれば、その物語は真実に近くなり、現代の私たちにその時代をよく伝えてくれる。
宮本常一先生が長年にわたって調査研究された記録のノートを正確に活字に直し、我々にも読めるようにしてくれた本である。将来記録の残った地域の人が自分たちのルーツをたどるのにこの本が役立つと思う。
題名 |
橘の詩(旧橘町の写真集) |
編者 |
橘の詩編集委員会 |
昭和初期から現在までの写真集。写真が高価だった頃、その時代の風景や日常生活の人物写真を撮った人それを集めて1冊の本にした編者に脱帽する。旧橘町に関係のある人には是非一度見てもらいたい1冊である。
題名 |
追憶(山本ミチヨ短歌集) |
著者 |
山本 ミチヨ |
亡夫の跡を継ぐように短歌に熱中する著者の姿に感動し、拝見すると心の平静を取り戻していく心の変化が詩われている。
また著者は絵も描かれ表紙は著者の描いたもの、
短歌は中国歌壇 歌壇賞に輝いた作品もあり本格派である。
題名 |
うたいつぎたいふるさとのうた CD付き |
著者 |
戎谷 和修 |
山口県に伝わるわらべ歌を著者は音楽の才能を生かし聴き取り楽譜にしている。また紹介する文章は歌を単なる音楽とせず歌われた状況やその地域やそこに住む人たちの生活にも目を向けて解説されており大変興味深い。また画家石村さんの描かれたすばらしい挿絵を見ているのも楽く、CDで音を聞きながら本を読むのもまた楽しい。
今の大島を俳句で表現しており知人が多数詠まれているのも大変興味深い 知人の句には返句を返してみたい。女性の句も多く明るく前向で大島の女性は輝いていることを教えてくれる句集です。
題名 |
宮本常一著作集ガイド |
編者 |
文化交流センター |
宮本常一先生の著作物の内容をわかりよく2〜3頁にまとめて紹介した物を集めた本であり筆者36人の中には東北の方までいるのに驚いた第18巻「旅と観光」のガイドを読むと観光を考える方には是非原本を読んでもらいたい。
旧東和町の関係者の書かれた本 特に第三部戦中戦後の文章は戦争中のことを海外から国内からそして戦場から庶民の目線で書かれたところが非常に面白い。現在の庶民生活は当時とは比較にならないほど平和で物が満ちあふれている,それも当時があったからだと教えてくれる。